知ってましたか?壁の穴、○△□にはちゃんと意味があるんです。

三角、四角、丸。形が芸術的な狭間(さま)


壁に並ぶ挟間

壁に開いた穴は狭間(さま)と呼ばれます。
狭間は敵に向かって鉄砲や矢で攻撃するために開けた穴です。
壁の穴は攻撃する側には広がるように大きくなり、さまざまな角度で攻撃しやすいようになっています。 反対に、敵陣側からは壁の向こうから攻撃する兵の姿はほぼ見えません。しかしそこの穴からは鉄砲や矢のみが次々と飛んでくるという構造になっています。
狭間にはいくつか形がありますが、丸、三角、正方形は鉄砲用に使う穴で、長方形は弓用の穴として使われたそうです 。そして鉄砲用 の丸、三角、正方形にも違いがあって、芸術的な造形の違いのように思われがちですが、 丸部隊、三角部隊、正方形部隊と、グループによって、使う穴を分け、 軍隊の人員、役割配分と、すばやい配置を行うための違いといわれています。

美しい幾何学的な造形美!


挟間「丸」


挟間「三角」


挟間「四角」

美しい造形美の窓。狭間と呼び、丸や三角や正方形、長方形の形がある。かつては2500から4000ほどの狭間があったといわれています。

現在では1000箇所ほどと言われていますが、鉄砲戦を想定して築かれた松本城(長野県にあるお城)でも鉄砲狭間の数は現存しているもので115箇所だとか。
これと比べると如何に狭間の数が多いか分かりますね。恐るべし姫路城! 。

壁にいきなり穴が開く?


姫路城には普通の狭間の他に、「隠し狭間」と呼ばれる狭間があります。
これは、普段蓋のようなもので穴が塞がれていて、一見、外から見ると壁にしか見ないカモフラージュが施されているんだとか。
敵が攻めてきたときに漆喰を内側から突き破って建物内から攻撃することができることから、奇襲攻撃などに大活躍していたそうです。
敵が攻めてきたときだけ狭間として機能するそうで、この隠し狭間を探して歩いてみるのもいいかもしれません。